Vol.1 三者打ち合わせ
Vol.2 オレンジの屋根をイメージして・・・
Vol.3 法規に負けない
Vol.4 スパニッシュに決まり!
Vol.5 ガス VS 電気
Vol.6 地鎮祭
Vol.7 祝 上棟!
Vol.8 内外装打ち合わせ
Vol.9 電気設備って大変だぁ~
Vol.10 足場が外れました。
Vol.11 完成しました
Vol.1 三者打ち合わせ
6月19日
西宮市剣谷町の住宅街。
ここで初めて3者で(金杉様・コタニ住研さん・KOMAKUSA)打ち合わせをしました。
* 『3K』 だぁと妙に嬉しくなる私・・・(*^_^*)
剣谷町は風致地区です。敷地の30%を緑地としなくてはならないため、
一区画がとても広いです。
西宮市で70坪なんて・・・かなり贅沢ですよね。
それなのに、夙川駅前まで車で10分くらいなんです。
いい土地が当たったなあと思いました。
お施主様の日頃の行いが良いからなんでしょうね・・・。
川のせせらぎを聞きながらお昼寝をしたり、
お庭でお茶をしたり、存分にお家で楽しめそうです。
とっても忙しいお施主様なので、
何が何でも家に帰りたくなるような、ドキドキするお家にしたいな・・・。
このたびのK様邸はKOMAKUSAが設計をし、
三田市のコタニ住研さんに施工をお願いします。
コタニさんと言えば・・・
『健康木族』という本物の健康住宅を手掛けていらっしゃいまして、
KOMAKUSAの自由プランとどのように溶け込んでいくのか、
乞うご期待でございます。
Vol.2 オレンジの屋根をイメージして・・・
金杉様邸、7月1日から本格的にプランニングに入りました。
1日目は敷地図面や建築法規とにらめっこです。
第1種高度地区なので、北側いっぱいに建てることが出来ません。
西側道路と敷地との高低差から車庫の位置にも制限がかかってきます。
東側・南側は崖があるので、なるべくあけたい。
さらに、風致地区なので、外構工事も最初から計画しておいた方がいいでしょう。
緑地率30%以上って結構大変かも~~~。
目安としては高木で8本位なんだけど、こりゃ~雑木林のあるお家になりかねかせん・・・。
でも、それはそれで小鳥が遊びにきたりするでしょうし、いい感じになるのかなと思ってみたりです。
イメージとしては、別荘のような創り込みになるのかな~。
但し・・・お施主さんは山より海が好き。
意匠やライフスタイルの中でどうミックスさせていくかが、ポイントになります。
遊び心も満点ゆえに、シンプルなものではなく、素材を楽しめ、かつ、ストーリーのあるものにしたい。
ご希望通り、オレンジの瓦屋根にぴったりのプランです。
とにかく風が抜けるように、南と北の窓の位置にこだわりました。
1階リビングから2階への吹抜けは明かり取りもさながら、よく見ると、小屋裏ロフト入口も見える創りにしています。
小屋裏ロフトの床は 耐久性も高く、昔から船の甲板などに用いられているイペを使うといいのではないか・・・と考案中。
Vol.3 法規に負けない
7月9日
ラフプラン2回目。
2回目となると少し現実味が出てきます。
法規上の問題をすべてクリアした上でのプランなので、どこか面白味がなくなるというか…
だからといって、それで終わると、私達の存在の意味がない。
何らかの打開策があるはずなんです。
今回平面図を見た限りはごく普通のプラン。
限られたマスのなかに入る間取りはあまりにもありふれています。
そこで高さに遊びをもたせることにしました。
二階からロフトが見えるのは当たり前ですが、一階からロフトが見える事は珍しいと思いませんか?
三次元で遊び、さらに素材や色で遊びます。
例えば今回はグリーンのオーニング。
これは金杉様のご希望でもありますが、
テラス屋根を普通のポリカにするのではなく、グリーンのオーニング(テント)にするのです。
まるでヨーロッパのカフェですよ・・・
一見不必要なものでも、そこにゆとりや幸せを見いだせるなら、それは必要なものになると思います。
それから、打ち合わせ場所を色々変えてみるのも面白いです。
お施主さんの一番好きな所で打ち合わせをするとテンションも違うし本音も聞けたりします。
金杉さんとは海を見ながらの打ち合わせが多くて、ワインやビールもOK。
自然なスタイルで話が出来たと思います。
今後、いろんなお客様と、可能な限り、素敵なところで打ち合わせをしたいですね。
Vol.4 スパニッシュに決まり!
7月20日
ラフプラン3回目。
法規との相性を考えながら、なんとか落ち着いてきました。
南も北も東も西もすべて使いきったという感じです。
制限がかかると、プランは難しい~。
でも、制限がかかることで、歯止めがかかるというか、落ち着くのも確かなのかもしれません。
このプランで面白いのは、
①ソファの位置を確定させて、余分に柱を設けたこと。
②ロフトへの上り口を固定階段にした事。
③玄関ポーチを教会の回廊のようにデザインしたこと。
などです。
特に、回廊は感じ良くまとまりました。
建物全体の色合いやたたずまいが、まるでスペインの教会のようです。
教会の裏庭には広いガーデンキッチンやコンロもつくって、
休日はデッキがセカンドリビングに変身します。
ワイワイ・ガヤガヤ・・・きっと楽しいに決まってる!!!
デッキ下の空間に秘密の隠れ家を創りたいな~と勝手に思うのでありました。
さてさて・・・これが確定ではございませんよ。
まだ変わります!
乞うご期待~です。
Vol.5 ガス VS 電気
8月23日
ここ数年、新築と言えばオール電化ばかり。(震災後はガスに切り替える方も出てきたらしいですが。)
金杉様邸は私にとっても久しぶりのガス派のお客様でございます。
親水性が高いので、お焦げなどもサッととれます。目の前で、おじさんが実験してくれました。
本当に、こすらずに拭きとるだけでした。画期的だと思います。(少々値段は張りますが、IHと同じくらいなので、いいんじゃないかなと思ったりします)
それから・・・お料理好きの人が必ずこだわる 『強火』
ガスの強火はIHよりパワフル。食材の外側を素早く凝固させるから素材本来のうまみや水分を逃しません。
ここ・・・大事なポイントです。
その他、ガスならではのポイントを沢山聞いて参りました。
なんだか、ガスでないと駄目な気持ちにさえなってきます。
K様邸は、どんなキッチンにしようかな・・・。
いまどき珍しく、食洗機を設置しません。手洗いして拭きあげるらしいです。
うちは、よく使う食器は食器棚にしまうことがなく、水切りかごの中から出して使うことが多い。
3人のこどもが時間差で食事をする。毎回配膳と片づけをしていたら、私の一日はただのまかないオバサンになりかねない。
偉い違いだなと思いながら、金杉邸に集中していく。
作ったものをどんどん並べていったり、盛り付けする為のスペースがほしい。とか、梅壷を保管する収納がほしい。とか、生地をこねる作業スペースが欲しいとか・・・お気に入りの食器棚は一列に並べたいとか・・・etc。
御夫婦共に長身なので、天板の高さは高めにした方がよさそうだ。
床がダークブラウンなので、扉や天板の色は存在感のない無彩色に近い方がいいかもしれない。
暖色でも寒色でも合うのは合う。
作業スペースとなる、アイランドは、キッチン本体と同じく、メーカーのもので宛がうのか。
それとも、木で作ってしまおうか・・・木でフレームを作り、天板にタイルを貼ると素敵だもんな。
あるものをチョイスするだけってなんか面白くないもんなぁ。
・・・とひとり、考えておりますが、どうなることやら~なのです。
Vol.6 地鎮祭
10月5日 大安
西宮市 K様邸の地鎮祭が執り行われました。
朝から雲行きがあやしく、心配でしたが、なんとか小雨程度で無事終了。
・・・と、楽しい?地鎮祭でした。
今回は風致地区の規制があり、敷地の30%を植栽で埋めなくてはならず、ジャングルのような計画になってしまいそうだ~。
もともと、この辺りは自然も豊かなので、ここまでしなくてはならないのか、疑問です。
現実的でない条例ってまだまだ沢山あるのではないでしょうかね・・・。
Vol.7 祝 上棟!
12月9日無事上棟しました。
今年一番の冷え込み中、大工さんたち・・・本当に御苦労さまでした。
いやぁ・・・ここまで、本当に長かったなぁ。西宮市と芦屋市は全国でも規制の厳しさではトップクラス。
まるで、名門校の入試のようでした。大きなトンネルを一つ潜り抜け、ここからが本番です。
今日はK様も一緒に、上棟後の打ち合わせです。
『勾配天井の梁をみせたいな~』と、現場が進むと要望もまた新たにでてきますね。
私は思います。どんどん変更していいのだ。それが家づくりなのです。
(大工さん、監督さん・・・いつもわがままばっかりでごめんなさい)
吹抜け上部の壁。今回、私はここを一番メインに考えたい。
ギャラリーにもなるこの壁は1階からも2階からもロフトからも見える。
ここに何をしようかなぁ。絵を壁にかいてしまうのもいいし、花台を創ってもいいかも。。。
とにかくここで何かを伝えたい。
K様邸、今後も目が離せません。
Vol.8 内外装打ち合わせ
1月7日
1月になると急にばたばたしてきました。
外壁の色やテイストをどうするのかとか、内部の見せ梁をどうするのかなどなど視的な部分での決めごとも沢山でてきます。
お客様は家を建てると決めた途端に、ネットやショールームで沢山の情報を収集し始めます。いつのまにか何を求めているのか分からなくなってしまうこともあります。ずっとヒアリングしていると、あれれ・・・と思うこともチョコチョコかな・・・。
要は、【あれがいい、これがいい】と言ってはいても以外に志向は変わっていくものです。色々な可能性と向き合いながら、一番いい答えを出す(そうせざるを得ないことも含め)のをお手伝い出来ればいいのかなと思います。
今回 一番悩んだところ・・・LDKの吹抜けです。隣接して和室もあるので、どのように仕上げるのか本当に迷いました。
ポイントは色で解決させました。
吹抜け部分は一見かなりの洋風になりますが、床やキッチンカウンターを落ち着いた赤みの茶に仕上げます。
落ち着いた赤みの茶をベースに和室への入口へ持っていけばテイストは違っていても違和感は生まれない。
簡単にいえば、金髪の外国人が着物を着こなすような感じです。
こんなのはどおでしょうか・・・。和室の入口は図面には書いていませんが、【茶】がポイントになっていることは一目瞭然です。
【色】って大切ですね。
Vol.9 電気設備って大変だぁ~
1月19日
非常に寒い日でした。
剣谷町は少し標高が高いせいか西宮市の中でも特別寒いような気がします。
今日はコンセントや電灯配線などの最終確認の日です。
ガス派なので、ガスファンヒーター用のガスコックも各室にあります。
立ち上がりの早さはガスがダントツ早いですもんね。
もちろん温水床暖房もありますよ!
照明器具の数が通常より非常に多く(センサーも充実)、スピーカー配線もあり、何だか配線まみれの現場でした。
私はここまで配線の多いお家をいまだかつてみたことが無く、まるで鉄塔のお家にいるみたいでした・・・(人体に悪影響はありませんよ!)
電気設備計画は慎重に・・・
コンセントが家具で隠れてしまったり、欲しいところに電気がついていなかったり、複雑な間取りや変更の多い現場ではとかく忘れがちになります。
何度も何度も頭の中で生活シーンを想像しながらチェックしていきましょう。
もちろん、お洒落さも大切かな。
今回もキッチンの手元灯を忘れていました。
通常当たり前にある照明なのに、試行錯誤している間にぶっとんでしまっていたみたいですね。気をつけないと・・・。
沢山の人が関わるので、正確な情報の共有も大切。
そして、各々責任をもつ(誰かがしてくれているだろうという甘えは禁物)事が、完成度を高める秘訣ですね。お施主様も気がついたところはドンドンぶつけて下さい。プロに任せてるのだから素人が下手に口を出しては駄目だなんて思わないことです。
素人さんだから気がつくことだってあるのです。
一緒に楽しく創る・・・それが一番大事なんだと思います。
もうすぐ足場が外れます!楽しみです~。
Vol.10 足場が外れました。
周りのお家に比べるとかなり明るい色遣いです。
風致地区規制ギリギリ・スレスレカラーとでもいうのでしょうか・・・。
やっぱり白壁はかわいいですね。
隣家のレンガ塀が城壁みたいにみえてなんだか得した気分だな。
足場が外れるといよいよ現実味が出てきます。
外壁の色も2色をどのような比率で使うのか、また仕上げパターンはどうするのか実際にサンプルを作って決めていきました。
風致地区だったので完全な希望通りには行きませんでしたが、出来る限り考えて決められたと思います。
お施主様はお忙しい方ですが、大切な事なので、度々時間を作って、職人達とトコトン向かい合ってくださいました。
(トコトン向かい合わなくてはならないのは私達なのですが・・・今回はお施主様に助けられてるという感じです)
リビングのTVボードを奥の和室からみたところです。
変更があったりで大工さんには本当にお手間をかけてしましました。
あまり存在感を出さないように棚の奥行きは浅めにしています。
実用的ではないけど、住まう人が何を優先させるかですよね。千差万別です。